第2課

【2】地球儀と経度・緯度ちきゅうぎ と けいど・いど

地図は正確な形・距離・方位・面積が必要だが、球体(きゅうたい)の地球を平面に表す地図ではこれら全てを同時に正しく表すことはできない。平面の地図ではメルカトル図法(ずほう)1が経線(けいせん)との角度を正確に表すので航海図(こうかいず)に利用される。図の中心からの方位・距離が正しい正距方位図法2は航空機の航路(こうろ)に利用される。

メルカトル図法は南極(なんきょく)・北極(ほっきょく)地方に近づくほど、面積が実際より拡大される。
正距方位図法は、図の外側は形・面積がゆがむ。

緯度:赤道を0度とし、北極・南極まで、それぞれ北緯90度、南極90度までとして表す。経度:イギリスのロンドンの旧(きゅう)グリニッジ天文台(てんもんだい)を通る子午線(しごせん)が世界標準時子(ひょうじゅんじ)午線となり、東西それぞれ180度までで表す。経度15度で1時間の時差となる。日本の標準時は兵庫県明石市(ひょうごけんあかしし)を通る東経(とうけい)135度。経度180度線付近に日付変更線(ひづけへんこうせん)があり、西から東へ越えると日付が一日遅れる。地球の周囲は赤道のところで約4万km、赤道の半径は約378km。地球の表面積は約5.1億ku。陸と海の面積比は約3:7。海には大西洋(たいせいよう)・太平洋(たいへよう)・インド洋の3大洋がある。大陸はユーラシア大陸・北アメリカ大陸・南アメリカ大陸・アフリカ大陸・オーストラリア大陸・南極大陸の6大陸がある。赤道を境にして北側を北半球(きたはんきゅう)、南側を南半球(みなみはんきゅう)という。北半球に陸地の約67%がある。地球を0度と180度の経線で2つに分け東を東半球、西を西半球という。アメリカ合衆国は西半球(にしはんきゅう)、日本は東半球(ひがしはんきゅう)にある。
*大陸
ユーラシア大陸:世界で最も広い大陸で世界の半分以上が住んでいる。
アフリカ大陸 :人口は少ない。大陸全体が高原(こうげん)のようになっていて平野(へいや)が少ない。
北アメリカ大陸:西部と東部に山地があり、中央に広い平野がある。
南アメリカ大陸:西部に山地・東部に高原があり、中央に広い平野がある。
オーストラリア大陸:世界で最も小さい大陸で人口も少ない。中央部に砂漠(さばく)と平野がある。
南極大陸:氷雪(ひょうせつ)に覆(おお)われた大陸で、どこの国の領土でもない。各国の協力による調査が行われている。
新しい地図として、デジタル地図とGISがある。

デジタル地図は、従来のアナログ地図に対して、コンピューターで加工できるような形態にした地図で、かなり普及してきている。データの状態で保存や輸送ができ、ディスプレイ上に再現する。加工や複製が容易である。
GIS(地理情報システム)は、空間に関するデータ(デジタル地図など)とその他のデータベース(統計や分布情報など)を有機的に統合させるコンピューター上のシステムである。


[問1] 次の記述のうち、正しい物を一つ選びなさい。

(1)面積の計算は可能だが、土地利用変化の計量的な分析を行なう事までは
  できない。
(2)地表面の標高データから、地形の立体図を作る事は容易だが、鳥瞰図
  (ちょうかんず)を作る事には向いていない。
(3)歩行者通行量データから、二つの地点間の最短距離を容易に計算する
  事ができる。
(4)気候の観測データの分布図と、作物の作況指数の統計図を重ね合わせて、
  例外などの状況を把握する事ができる。

トップページへ